入社半年目の新人の離職に要注意
~リアリティショックへの対応と上司のサポートが不可欠~
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★雇用システム研究所メールマガジン★
< 第281号 2025/09/01 >
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厳しい残暑の中、
皆さまいかがお過ごしでしょうか。
雇用システム研究所メールマガジン第281号をお送りします。
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□目次 INDEX‥‥‥‥‥
入社半年目の新人の離職に要注意
~リアリティショック?への対応と上司のサポートが不可欠~
■「退職代行業者から連絡を受けた」企業31%
■退職理由は「上司や同僚との人間関係の悪化」が最多
■?リアリティショック?の2つの大きな要因
■「恵まれた環境を当たり前と思う」感覚に注意
(以上執筆者 溝上 憲文)
■政府が決める賃金の引き上げ(1)――最低賃金63円(6.0%)引き上げ
■政府が決める賃金の引き上げ(2)――人事院勧告、平均1万5,014円、3.62%の引上げ
■政府が進める賃金引上げ支援策――助成金、税制など多岐にわたる
(以上執筆者 荻野 登)
集後記(白石多賀子)
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入社半年目の新人の離職に要注意
~リアリティショックへの対応と上司のサポートが不可欠~
新卒社員の早期離職が大きな問題となっている。
厚生労働省の新規学卒就職者の就職後3年以内離職率は大卒が34.9%(2021年卒)と、
2018年卒以降、増加傾向にある。
うち1年以内が12%程度だ。
大卒就職者は約45万人だが、3年以内に約16万人、1年以内に5万人超が離職していることになる。
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■「退職代行業者から連絡を受けた」企業31%
今は転職しようと思えばスマホで転職サイトに簡単にアクセスできるうえ、
退職に際しても本人に代わって退職の意思を伝える退職代行サービスなど便利なツールもある。
マイナビの調査によると、
「退職代行サービスを利用した人がいた」と回答した企業は、
2020年は16.1%だったが、2024年(1~6月)は23.2%に増加
(「退職代行サービスに関する調査レポート」2024年7月)。
また、同社の「2025年卒企業新卒内定状況調査」(2024年9~10月調査)によると、
これまで自社の社員が退職する際に、退職代行業者から連絡を受けたことがある」
と答えた企業は31.0%と3割を超えている。
中でも上場企業は44.6%と大企業ほど多い。
業種別ではどの業種も30%前後であるが、「小売」は52.9%と突出して高くなっているなど、
企業の認知度も上がっている。
今年4月に入社した社員は5カ月が経過した。
以前は入社半年以内の短期の離職は転職に不利といわれたが、
今はそうでもないようだ。
転職コンサルタントは「中途採用では経験年数があまりにも短いと転職は厳しかった。
しかし最近では相応の理由があれば採用するなど、
以前とは考えられないほど中途採用の枠が広がっている」と語る。
また、産業別労働組合の幹部も
「人手不足が深刻化し、一年中、いつでも採用しますという企業がすごく増えている。
新卒で早期に離職した人でも新卒扱いで拾い上げることは各社やっている」と語る。
大学でキャリア教育の講師も務める文化放送キャリアパートナーズ
就職情報研究所の平野恵子所長は
「2025年入社の社員は1年以内の離職が増える可能性もある。
職場の先輩や上司が冷たかったり、この会社は無理と思ったら見切りも早い。
今年の9月あるいは年明けに第2新卒として転職活動を行い、
場合によっては1年以内に3年以内の離職率の半分の15%超が離職するかもしれない」
と指摘する。
■退職理由は「上司や同僚との人間関係の悪化」が最多
それにしてもせっかく入社までこぎつけたのに、なぜ早々と辞めてしまうのか。
スタッフサービス・ホールディングスが高校・高専卒を含む25歳までを対象にした
「新卒3年未満で正社員を退職した若年層の意識調査」結果(7月22日)によると、
新卒で就職した会社を入社3年未満で退職した人に在職期間を尋ねたところ、
48.2%「1年未満」と回答。
中でも「半年未満」と回答した人は30.8%に上り、約3人に1人となっている。
入社後に初めて「辞めようかな」となんとなく思った時期については、
入社初日までにそう感じた人は10.2%、
1カ月未満では32.9%、3カ月未満では51.0%と半数を超え、
1年未満の時点では82.2%が退職を考えた経験があると回答している。
初めて「辞めようかな」となんとなく思った場面についても聞いている(1カ月未満と回答した人)。
最も多かったのは「オフィス内の職場環境や雰囲気を知った時」で23.3%、
続いて「オリエンテーション・研修」が17.2%、
「所属部署に着任時」が10.8%、
「残業や休日出勤などをしなければならなかった時」が10.8%となっている。
そして退職を決意した理由については、最も多かったのは
「上司や同僚との人間関係が悪かった」で26.3%、
続いて「社風が合わなかった」(26.1%)、「会社の将来に不安を感じた」(21.1%)、
「ハラスメントなどコンプライアンス違反があった」(17.4%)、
「残業、休日出勤、出張などが多かった」(17.0%)の順となっている。
入社1年未満の理由では「上司や同僚との人間関係が悪かった」、「社風が合わなかった」、
「ハラスメントなどコンプライアンス違反があった」が上位を占めている。
■?リアリティショック?の2つの大きな要因
退職理由上位の上司や同僚との人間関係や社風が合わないというのは
中途採用の退職理由でも散見されるが、新卒新人の場合はどういう背景や事情があるのか。
指摘されるのは「リアリティショック」(理想と現実とのギャップの衝撃)だ。
新入社員研修など企業研修を手がける
ALL DIFFERENT組織開発コンサルティング本部コンテンツマネジメント部の
宮澤光輝ユニットリーダーはこう指摘する。
「リアリティショックには2つの大きな要因がある。
1つは会社側の問題として就活段階や内定出しの段階で不都合な事実を隠すことで起きる。
例えば聞いていない入社後のハードな研修であったり、会社が言っていた労働環境と食い違っていたりすれば
話が違うと思ってしまう。
もう1つは新入社員側が過度な期待をしてしまい、思い描く仕事や職場でなかった場合だ。
例えば、会社に入ったらすぐに責任ある格好いい仕事を任せてもらえると思っていたら
テレアポの仕事だったり、先輩や上司は仕事を優しく教えてくれるだろうと
思っていたらそうではなかったというケースなど、ショックを引き金に離職してしまう」
例えば前出のスタッフサービス・ホールディングスの調査で「辞めようかな」と
なんとなく思った具体的なエピソードとして、オリエンテーション・研修の際に
「理不尽に怒られた、入る前と入った後の差が激しかった」(男性22歳。自動車)、
職場環境の雰囲気では
「意外と大変そうな仕事内容で同期と辞めようという話になった」(女性21歳・その他サービス業)
という声も挙がっている。
もう1つの会社や仕事に対する過度な期待をしてショックを受けた例では、
所属部署に着任時に「パソコンも仕事もなく『座ってろ』と言われてずっとは座っていたから」
(女性25歳・行政サービス業)、
「中小企業がゆえに、新人研修に割ける人員が少なく、詰め込み研修になって精神的に潰れてしまった」
(男性25歳・ソフトウェア/情報サービス)という声もある。
■「恵まれた環境を当たり前と思う」感覚に注意
今の若者は「入社」より「就職」意識が強く、職務へのこだわりも強い。
仕事のイメージが理想と違っていれば簡単に辞めてしまう傾向がある。
特に今年の新人はその傾向が高いという。
前出の平野所長は2025年入社の社員の特徴の1つとして
「恵まれた環境を当たり前と思う感覚がある」と指摘する。
「2025年卒の学生は売り手市場の中で、初任給アップの恩恵を受け、
配属先を固定してもらうなどの企業の細かい配慮が目立った年でもあった。
何かをしてもらって当然とか、自分たちがチヤホヤされることを当たり前と思っている感覚が
以前の新人に比べて高い可能性がある。
初任給を大手企業並みに上げられない中堅・中小企業にはその分育成など、
より高い配慮を求める可能性がある」
今の学生は内定バブルといわれ、5~6社の内定をもらっている人も少なくない。
仕事を覚えるのに優しくない、丁寧に教えてくれないと思えば、
この会社では成長できないと判断し、退職・転職に踏み切るかもしれない。
入社半年目に見切りをつけられないよう、1on1ミーティングの実施による
意思疎通を図るなど新人に寄り添ったサポートが求められている。(溝上 憲文)
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■政府が決める賃金の引き上げ(1)――最低賃金63円(6.0%)引き上げ
賃上げを最大の経済対策と位置付ける石破政権は、全国的な猛暑の8月、
政府の裁量で実施できる賃上げ策にさらに熱い風を吹き込んだ。
それは、最低賃金と人事院勧告。
さらに中小及びパートなどの非正規雇用の賃上げを
支援する補助金・税制にもテコ入れし、地方自治体も側面支援で追随している。
まず、中央最低賃金審議会8月4日、2025年度の最低賃金について、
全国加重平均を63円(6.0%)引き上げる目安を厚生労働大臣に答申した。
答申で示された目安通りに各都道府県が引き上げを行うと、
現在の全国加重平均1,055円が1,118 円となる。
1978年に現在の目安制度となって以降、
過去最大の上昇額(昨年を13円上回る)で、現在1,000円を超えるのは、
16都道府県だったが、目安どおりに各都道府県で引上げが行われた場合、
全都道府県に広がることになる。
同答申は、7月11日に厚生労働大臣からの諮問を受け、同日に
「中央最低賃金審議会目安に関する小委員会」を設置、7回にわたる審議を重ねたが、
労使の主張の隔たりが大きく、公益委員見解として示された。通常7月中には目安が示されるが、
8月にずれ込んだ。
目安については都道府県の経済実態に応じ、A、B、Cの3ランクに分けて、
引上げ額の目安を提示しており、都道府県別にみると、
Aランクは埼玉、千葉、東京、神奈川、愛知、大阪で63円(加重平均5.6%)、
Bランクは北海道、宮城、福島、茨城、栃木、群馬、新潟、富山、石川、福井、山梨、
長野、岐阜、静岡、三重、滋賀、京都、兵庫、奈良、和歌山、島根、岡山、広島、
山口、徳島、香川、愛媛、福岡で63円(同6.3%)、
Cランクは青森、岩手、秋田、山形、鳥取、高知、佐賀、長崎、熊本、大分、
宮崎、鹿児島、沖縄で64円(同6.7%)となり、
地域間格差の縮小を意図した配分になっている。
これを受け各地方最低賃金審議会で、目安・実態調査等も踏まえた調査審議の上、
地域別の最低賃金額を決定する。
現在の審議状況を見ると、人材流出の懸念に加え隣接地域との競争や
最下位の回避等を意識する傾向が強く、目安に上乗せする自治体が相次いでいる。
大都市圏を抱えるAランクでは早々に目安通りで決着したところが多いものの、
B、Cランクでは20以上の道県で「目安」超えとなった。
新しい最低賃金は10月1日から11月21日までの間に順次発効される見込みとなっているが、
審議が難航し、発効時期が大幅にずれ込む県が出てきそうだ。
秋田県は25日、「目安」に16円を上乗せし、80円(8.41%)の大幅引き上げとなる1,031円を答申し、
前年度の全国最下位から脱したが (現時点で答申が出ている中で最も低いのは島根県の1,030円)、
準備期間が必要ということで発効は来年の3月31日とした。
目安を15円上回る78円を答申した群馬県も発効を来年の3月1日にしており、
初めて適用時期が越年することになる。中央最低賃金審議会でも、
使用者側は地域別最低賃金の「発効日」は法律により10月1日に定められていない中、
近年の大幅引上げによって、これまで以上に事業者側の相当な準備期間が必要であることから、
各地方最低賃金審議会が実態に即して発効日を柔軟に決定することが望ましいと主張していた。
審議が難航しているCランクの結論が示されるまでまだ時間を要しそうだが、
石破政権が掲げる「2020年代に全国平均1,500円」という高い目標がハードルとなった感は否めない。
7月の諮問に当たって厚労相はこの目標を踏まえつつ、今年の賃上げの状況、
物価の動向、企業の業況など、最低賃金法に定める三要素のデータに基づいた
真摯な議論を要請した。
使用者側委員は、審議の中で明確な根拠・データに基づいた納得感ある
目安額の提示がこれまで以上に求められるとし、
「賃金改定状況調査結果」第四表の賃金上昇率である一般労働者及びパートタイム労働者
の賃金上昇率は産業計で3.2%等を重視すると表明していた。
そのため、今年の答申では物価と今春闘での賃上げ動向を重視することになる。
「頻繁に購入」する品目、「食料」、「基礎的支出項目」、「一カ月に一回程度購入」する
品目といった生活必需品を含む支出項目に係る消費者物価も昨年10月から今年6月までの平均が、
4.2%から6.7%の高い水準となっていることを指摘。
連合の賃金引上げ結果に関して全体で5%台、
有期・短時間・契約等労働者の賃上げ額(時給・加重平均)についても5%台後半
なっていることことをあげ、これらを総合的に勘案したとしつつも、
消費者物価の上昇が続いていることから労働者の生計費を重視した内容となっている。
東京商工会議所の小林健会頭は4日、
「最低賃金の引上げ自体には異論はないが、問題はその引上げ幅とスピードである。
今回の結果は、法定三要素のうち賃金・物価の大幅な上昇を反映したものだが、
地方・小規模事業者を含む企業の支払い能力を踏まえれば、
極めて厳しい結果と言わざるを得ない」とのコメントを発表している。
■政府が決める賃金の引き上げ(2)――人事院勧告、平均1万5,014円、3.62%の引上げ
人事院は8月7日、政府と国会に対して、今年度の人事院勧告を行った。
物価高や人手不足を背景にした民間企業の賃上げ状況を反映し、
国家公務員の給与について34年ぶりの高水準となる月給を平均3.62%(約1万5,014円)引き上げる。
モデル試算した定期昇給分を加えると、月収で約5.1%の給与改善となる。
人事院勧告は、国家公務員の労働基本権が制約され、自らの給与改定に関与できないため、
第三者機関である人事院が、政府(内閣)と国会に国家公務員の給与水準の見直しを求める制度。
人事院が毎年実施する官民給与の比較のための実態調査に基づき、
国家公務員の給与水準と民間企業従業員の給与水準とを均衡させることを目的に勧告する。
この人事院勧告は国家公務員にとどまらず、地方自治体の職員給与やその水準を意識して
決める民間企業の給与等、地方経済にも広範な影響を及ぼす。就業者数の増加が著しい
医療・介護・福祉で働く職員の処遇設定の参考にもなるなど、900万人以上の労働者に影響が及ぶという。
いずれにしても最低賃金や人事院勧告の動向は、
日本全体の賃金決定において大きなウエートを占めていることになる。
今回、大幅な引き上げの背景となったのが、民間との厳しい人材獲得競争を踏まえ、
官民給与の比較方法を見直したことがある。
比較対象企業規模をこれまでの「50人以上」から「100人以上」に引上げ、
さらに本府省職員との対応関係を
東京23区・本店の企業規模「500人以上」から「1,000人以上」に引上げた。
さらに採用市場での競争力向上のため、
初任給を「総合職(大卒)」24万2,000円(+5.2%[+1万2,000円])、
「一般職(大卒)」23万2,000円(+5.5%[+1万2,000円])、
「一般職(高卒)」20万0,300円(+6.5%%[+1万2,300円])と大幅に引上げた。
地域手当等を含めると「本府省採用の総合職大卒の初任給は30万円を超える」(川本人事院総裁)。
また、若年層に重点を置きつつ、その他の職員も昨年を大幅に上回る引上げ改定となった。
ボーナスは、現行の年間4.60月分から4.65月分
(期末手当及び勤勉手当の支給月数をともに0.025月分)に引上げる。
また、新たな人事制度として給与体系について、年功的なものから、
職務・職責をより重視した新たな制度へと転換を図る。
来年度に骨格を示し、令和9年度に具体的内容を明らかにする予定だ。
勧告文を渡した際、石破首相は
「地方を含め、民間給与で広がりを見せている賃上げの状況が反映されたものであるとともに、
公務全体の人材確保や、政府の進める賃上げに資する内容になっている。
今回の人事院勧告が各地域の賃上げや処遇の改善に良い影響を及ぼすことを期待したい」と述べた。
■政府が進める賃金引上げ支援策――助成金、税制など多岐にわたる
賃上げに資するための政府の支援制度は多岐に渡る。
賃金引上げに直接的に関わる助成金や税制優遇の他に、
生産性向上に寄与するための各種補助金の優遇措置等、数多くの制度がある。
厚労省は、令和7年度予算において「賃上げ」支援助成金パッケージを取りまとめている。
生産性向上(設備・人への投資等)や、非正規雇用労働者の処遇改善、
より高い処遇への労働移動等を通じ、労働市場全体の「賃上げ」を支援する。
まず、業務改善助成金。
事業場内で最も低い時間給を一定額以上引き上げ、生産性向上等に資する設備投資等を行った場合に、
設備投資等にかかった費用の一部が助成される。
例えば、POSレジシステム導入による在庫管理の短縮を行う経費などが対象となり、
補助上限は30万円~600万円(助成率は3/4~4/5)。
キャリアアップ助成金は、有期雇用労働者、短時間労働者、
派遣労働者といったいわゆる非正規雇用労働者の正社員転換、
処遇改善の取組を実施した事業主に対して助成する
(中小企業の場合、賃上げを行った非正規雇用労働者1人あたり最大7万円)。
税制面の優遇策としては、中小企業向け賃上げ促進税制がある。
同税制は、青色申告書を提出する中小企業者等が、一定要件を満たして賃上げを行った場合、
その増加額の一部を法人税額または所得税額から控除できる税制優遇措置。
全雇用者の給与等支給額が前年度比で1.5%増加すれば15%の税額控除を受けられ、
さらに教育訓練費や子育て・女性活躍支援の取り組みによって、
控除率が上乗せされ、中小企業の場合、全雇用者の給与等支給額の増加額の
最大45%を税額控除することができる。
このほか各都道府県でも独自に支援施策を講じていたり、
業務改善助成金の上乗せ補助などを行っている例がある。
物価高騰対策としての賃上げや若年層の賃上げを行う中小企業を支援する取り組みのほか、
価格転嫁対策として、「パートナーシップ構築宣言」に登録する企業を補助金などで
優遇するなどの措置がみられる。
今年度の最低賃金の答申に当たって公益委員による見解でも、
政府に対して中小企業・小規模事業者の賃上げの実現に向けた環境整備として、
官公需も含めた価格転嫁・取引適正化、中小企業・小規模事業者の生産性向上、
事業承継・M&A等の中小企業・小規模事業者の経営基盤の強化に向けた取り組みを要請している。
独立行政法人労働政策研究・研修機構(JILPT)の「最低賃金の引上げと企業行動に関する調査」(2024年)
の概要(速報)調査によると、2024年度地域別最低賃金の改定による影響についてはな
影響は受けていないとの回答が47.1%でもっとも多いものの、
次いで「事業所の経営が苦しくなった」(22.0%)、
「最低賃金の大幅引上げが社会的に注目されて、価格転嫁がやりやすくなった」(12.3%)が続いている。
中小企業が最低賃金の引上げに対応していくために期待する政策的支援として、
「賃金を引上げた場合の税制優遇(所得拡大税制等)の拡大」(43.1%)がもっとも多く、
「企業の生産性を向上するための設備投資その他の取組に対する助成金の拡充」(32.4%)、
「製品価格、サービス料金の引上げ(価格転嫁)に対する支援(取引適正化)」(23.2%)が続いている。
また、2024年の最低賃金引上げに対する取組を行ったことがある中小企業の割合は41.7%で、
その内容では、正社員に対する「賃金の引上げ」(57.7%)がトップに上がり、
最低賃金の引き上げが「正社員の賃上げ」に大きく影響を及ぼしつつあることがわかる。
いずれにしても、政府の賃金政策と呼ぶことができる諸制度・施策が民間の賃金決定に
対して大きなプレッシャーになっていることは間違いなさそうだ。 (荻野 登)
★☆★編集後記★☆★
厚生労働省は、正社員と非正規労働者の不合理な待遇差を禁止する指針
「同一労働同一賃金ガイドライン」の見直しの検討に入りました。
・裁判例を踏まえ、退職金、住宅手当、夏期冬期休暇、家族手当などの見直し
・正社員の待遇引き下げは、
「労使の合意することなく通常の労働者の待遇を引き下げることは、
望ましい対応とはいえない。」記載の見直し
改正時期は未定とのことです。
新型コロナの変異株"ニンバス"が流行っています。
症状は強い喉の痛みが特徴とのことです。
3か月予報では、高温傾向が継続し夏が長引き秋は短いと発表されました。
厳しい残暑が続きます。
熱中症対策をしてお過ごしください。(白石)
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